題材例(応援団支部)
題材例:生活に生かそう楽しい食事を工夫しよう
楽しい食事を工夫しよう
 飽食の時代といわれる現代,その豊かな食生活がかえって子どもたちの間で栄養の偏りを生じさせ,肥満や小児成人病などの深刻な健康問題になっている。また,家庭生活・食生活の多様化により,児童が一人で食事をしていたり(孤食)同じ食卓で食事をしているが別々のものを食べていたり(嗜好中心による個食)する場面が増加し続けている。急速な成長段階にある小学校高学年の子どもたちにとって,食生活の偏りは深刻な問題であるといえる。
 本題材では,子どもたちに自分の食生活を見直させ,望ましい食生活とはどのようなものなのかを理解させることを目標としている。将来健康に過ごすためには,日常の食生活に関心をもち,望ましい食生活を身に付けることが大切である。毎日の食事が自分の体を作っていっているのだという意識をしっかりと持たせるようにしたい。

 家庭において子どもが自ら食材を選び調理をするという機会は少なく,本当の意味でこの学習で得た知識や技能を生かせるのは子どもたちが大人になってからといえる。しかし毎日自分が摂る食べ物について考えることは非常に大切なことであり,好き嫌いをしないで食べようとする意識や,間食の摂り方を考えることにもつながっていくであろう。
 5学年の調理では,材料の選定や計量・洗い方・切り方等,調理の手法を学習するために単品を取り上げてきた。ここでは主食・汁物・副食の組み合わせを工夫して,栄養的にバランスのとれた一食分の献立を立てる。そして調理の時間配分や手順を考え,出来上がりの時間がそろうようにして実習ができるようにしたい。

 また子どもたちにとって「楽しい食事」とはどのようなものなのかを考えさせることも,食事のもつ意義を理解させる上で重要なことである。同じ食品でも調理方法や食品の組み合わせによってバラエティーに富んだメニューができることに気づくようにしたい。季節の食材や行事食・地域でとれる食材を取り入れるなど,ただ食べるということだけではなく「食を楽しむ」という心情的な面,家族が楽しく食事ができる団欒の場としての食卓の重要性についても考えさせていきたい。
指導計画 指導案 作業カード(楽しい食事を工夫しよう) 栄養素のバランスチェックカード 献立絵カード 食品分類表