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印旛郡教育研究会提案内容

8月の下旬に印旛郡教育研究会の提案が行われました。
今年度の中学校の提案は、第三部会(印西市・白井市・印旛村・本埜村)が担当でした。
提案概要
 今年度から家庭科の教科書が改訂されました。それに伴い、何がが追加され、何が削減されたのか、というところから提案の準備が始まりました。比較検討の結果、消費生活の内容が大幅に追加されたことがわかりました。
 そこで、なぜ今の時代に消費生活がクローズアップされ、ページが割かれるようになったのかを検討し、今後の授業ではどのように対応していけばよいか考えました。
 また、家庭科の授業を通して、どうしたら自己効力感(セルフエスティーム)を生徒たちが実感できるような内容になるかを考えました。第三部会の学校で分担して、消費生活をどこで学習するのが一番効果的かについて、一年間を通して研究しました。

1.消費生活を一番初めに学習する場合
一番初めに消費生活を学習することによって、その後の学習(食物、被服等)に消費生活で学習した内容が反映されるのではないだろうか。
2.消費生活を締めくくりとして学習する場合
三年間の技術・家庭科の学習の後にまとめとして消費生活を学習することがまとめとなってよいのではないだろうか。
3.消費生活を細切れで学習する場合
各分野に混ぜて学習することにより、各分野の学習時間が効果的に確保することができるのではないだろうか。

 以上の3パターンで学習することにより、生徒の自己効力感はどう高まるか考察した。
各学校の校内事情により異なるが、どの方法もそれなりの効果を出すことができた。これも、消費生活を意識的に学習するようにしたからではないかと思います。もちろん、家庭科の学習としては「モノをつくる」ということはとても大切です。しかし、これだけ多くの情報があふれている現在、より良い情報を選ぶことのできる力をもち、環境に配慮した生活をしていくために自分にできることは何かを学習することも同じくらい大切であり、家庭科の学習に求められていることではないかという結論にいたりました。

授業実践例
題材:環境に配慮した選択(エコクッキング)
目標:@環境に配慮した調理実習ができる。
    A安全、衛生に留意した実習ができる。

展開例
学習の流れ 時配 学習活動・内容 支援の留意点○と評価◎ 情報・資料
課題の把握


本時の課題



10 ・身支度を整え、本時の学習内容を
確認する。

ゴミの出ない調理実習をしよう

・なぜゴミを少なくすることが大切なの
か、再確認する。





○ゴミを出さないためにできる
ことを示唆する。
・実習プリント
実習 50 ・カレーライスを作る。
 米をとぎ、炊く


 野菜を切る


 肉と野菜を炒める


 野菜が軟らかくなるまで煮込む


 ルーを入れる


 盛り付ける




・ゴミを計量する
○米のとぎ汁の処理について
アドバイスする。
◎米のとぎ汁を適切に処理
できたか。
○野菜を安全に切れるように、
包丁の使い方、まな板の向き
など、正しい姿勢になるように
する。
◎ゴミができるだけ少なくなる
ように工夫できたか。

手立て
野菜の皮のむき方、へたの取
り方を工夫するとゴミが減量で
きることに気づけるよう師範する


○火加減が適切になるように
する。
◎適切な火加減で炒めたり、
煮込んだりできたか。
○ゴミの入った箱を正確に計量
できるように注意する。
実習プリント
試食 15 ・試食する ○試食しているテーブルをまわ
り、ゴミを少なくするために工夫
したことを聞く。
片付け 15 ・グループで協力して後片付けをする ○水や洗剤を無駄にしないよう
意識して片付けるようにする。
○仕事が偏ったりしないで、
みんながしっかり働くことがで
きるようにする。
○シンクやコンロがきれいにな
っているか確認する。
まとめ 10 ・ゴミの量を各グループで比較し、どこに
注意したか発表しあう。
・本時の実習のまとめをする。
○お互いに良い意見を出し合い
次回の実習や日々の生活に役
立てるようにする。
実習プリント


印旛郡市技術・家庭科作品展

 平成18年度の技術・家庭科作品展は、印旛村立中央公民館で行われました。
本年度の作品展では、印旛村教育長賞は、下図左の作品が受賞しました。
作品の傾向としては、リサイクルを主とした作品(下図中央)が目立ちました。
 Aの領域においてはハーフパンツが多く見られましたが、キットを利用する学校が多く、
型紙から作成している学校はありませんでした。
 Bの領域では、リサイクルの観点からエコバッグ、保育の項目では布を利用した
おもちゃ(下図右)が多く、様々な工夫を凝らした作品が見られました。
 選択では、浴衣が多く見られました。そのほかの作品としては、「編む」ことをテーマに
マフラー等の毛糸を利用した作品とともに、麻を利用したかごの作品が印象的でした。